今やどの分野でも解析が進んでいますが、それは、あくまでも検証した結果であると言うこと。疑問があればそれを検証することが、回り道をしない解決への早道なのです。レッスン動画が全て正解ではないんです。自分で体験して経験することです。
PGAティーチングプロA級のゴルフレッスン。初心者から100切り・上級者やプロゴルファーまで、レーダー弾道測定器Flight Scope(フライトスコープ X3)TPI G2(タイトリストパフォーマンス研究所 GOLF レベル2認定)、モーションキャプチャーMATOUS®︎ 、そして新たにビジョントレーニングを使いサクッとおいしいゴルフのつくり方を伝えます。
フォロースルーとフィニッシュ
PGA基本ゴルフ教本では、
まずフォロースルー
振り抜くことによってインパクトのヘッドスピードは最大になります。インパクトからフォロースルーにかけて体重は左足に移動します。曲がっていた右肘が伸びて、左肘は下を向きながら曲がっていきます。
体の回転とともに顔が上がっていき、打ち出されたボールを追っていく。
と記載されています。
インパクトからフォロースルーでは、両腕が真っ直ぐに伸びたりしないし、顔が上がっていくんです。
そしてフィニッシュ
フィニッシュはバランスを保ち、タイミング良くスイングされた結果としてできるものです。
つまりフィニッシュはスイングした結果です。作るものではないと言うことです。
確信のゴルフでは
10年以上に亘るティーチングの経験の中から、 “確信“をもって皆さんに伝えできることを、“信念“をもって発信していきます。 確信を持てる事それは事実に基づく内容であり、客観的に証明できる内容です。 その中にはもちろんスイング理論があり、ギアの解説やフィジカルおよびメンタルの強化のための内容も含んでいます。 また、実戦ですぐに使える現場の技術や、ドリルもできるだけたくさんお伝えします。 ここでは見聞きしたことをそのまま伝えることはせず、実際にボールを打ったり体を動かしてみてその内容に自信が持てるものだけを皆さんにお伝えします。 もちろん実績があり客観的な検証で正しいことが証明されれば進んで紹介していく予定です。
ダウンスイング4
さて、吉川師が伝えてきたことの集大成です。
とは言っても、僕が教わったことの一部にしか過ぎません。ショートゲームやパッティングなど様々なことをほぼ教えてくださいました。
TPI G2になった僕は、吉川師が伝えたかったことを代弁することも仕事になります。
それでは、ご覧ください。
フェースの向き
吉川です。
前回はダウンスイングでシャフトがしなるという現象を説明し、それはクラブヘッドの重心がシャフト延長線上に来ようとするために起こる現象であることを理解してもらいました。シャフトのしなりには2種類あって、一つはヘッドが下がるトーダウン、もう一つはヘッドが前に出ようとするもしくは、(右打ちの場合)シャフト周りに反時計回りの回転をするために起こるしなりです。
1プレーンスイングではクラブをスパインの周りに回転させ、できるだけクラブフェースのローテーションを使わずスクエアに打つことがスイングの効率を高めます。前々回説明した通りですね。
では2プレーンではどうでしょうか。2プレーンスイングでは腕を強く上下動させクラブはスイング全体を通じてほぼ体の正面にあります。したがってクラブフェースのローテーションを使い1プレーンスイングに負けない慣性モーメントを生み出す必要があります。そこでクラブに(右打ちの場合)バクスイングではシャフト周りに時計回りの、ダウンスイングでは反時計回りのローテーションを与える必要があります。アップライトなスイングで打球に推進力を与えるためにこのローテーションを使って慣性モーメントによる力でボールを飛ばすわけです。
ここで前回の説明を思い出してください。ダウンスイングでシャフト延長線からヘッド重心が離れていればいるほど重心がシャフト延長線上に来ようとする力は大きくなります。2プレーンスイングではこの力を最大限に使います。説明内容をイメージしてもらうためにトップオブスイングでのクラブヘッドの向きが分かる図を添付しました。イメージしやすいように右打ちと左打ちのイメージを添付してあります。
上の図はトップオブスイングでフェースをオープンにした時のフェース位置で、重心はシャフト延長線から大きく離れています。2プレーンスイングではこのトップオブスイングの形を取り、ダウンスイングでヘッド重心が強くシャフト延長線上に動く力を利用します。したがってハーフウェイバックでリーディングエッジが垂直、つまりトーは真上を向いてフェースはオープンの位置になるわけです。
ちなみに1プレーンスイングでは下の図のようなフェース位置になり、重心位置のシャフト延長線からのずれは大きくありません。ダウンスイングでフェースが回転しようとする力は大きくなく、クラブフェースはスイングプレーン上をほぼスクエアに(スイングプレーンに対してリーディングエッジがほぼ直角に)動くことになります。
今回の説明はスイングの過程でクラブヘッドが視野から外れた位置での挙動について説明しています。頭の中だけでこの動きをイメージすることは容易ではありません。是非クラブ(アイアン)を持って実際にゆっくりとバックスイングし、図のフェースと同じ格好になる位置を確かめてみて下さい。フェースがオープンおよびスクエアとなるためのグリップの動きを体感してみて下さい。そして実際にレンジなどでボールを打って結果がどう違うのかを体験してください。
ヘッドスピードとスイングスピード
吉川です。
トーナメント中継を見ているとプロの飛距離の凄さに驚きます。海外のトーナメントでは特にそれが顕著です。皆さんも興味の大きいメジャートーナメントの一つ、マスターズを見てみましょう。
16番ホール 175yd パー3。
プロのこのホールでの平均的な使用クラブはなんと9 アイアンです。このホールだけではなくラウンドを通じて彼らの飛距離の凄さには圧倒されます。
ただ皆さんがホッとするような面白い記録もあります。過去の各ホールの最多スコアを並べてみたらいったい世界のトッププロはどんなスコアで回っているのでしょうか。アウト76、イン89 、トータル165となります。ビギナー以下の信じられない数字ですね。
もっとも一人でこれだけ叩いたわけではありませんし、トーナメントのセッティングなのでご安心を。1 ホールの最多ストロークは13が2 つ。12 番パー3でトム・ワイスコフが、13 番パー5 で中島常幸がそれぞれ記録しています。ちなみに前出の16番パー3 の最多ストロークは11 です。また、マスターズでの18ホール最少ストロークは63 でニック・プライスとグレッグ・ノーマンが記録しています。さすがですね。
さて本題に戻って、プロの飛距離はどうやってたたき出しているのか、を考えてみましょう。ここで注目してもらいたいのはスイングスピードとヘッドスピードの関係です。
プロのスイングスピードは速い。だからヘッドスピードも速い。と思っているプレーヤーは多いと思います。クラブは振ってはいけない、操作してはいけない、グリップは握ってはいけない、というおよそスイング中の感覚とは逆のアドバイスを思い出してください。
グリップをゆるく握ってクラブを(振り出さずに)シャフト方向に引き下ろす動作でダウンスイングを始めたとします。ゆるいグリップのまま腕を早く振るとどうなるか。ヘッドは大きく遅れて結果振り遅れという症状になります。ではプロは実際にどういうスピードバランスでスイングをしているのでしょうか。代表的なスイングとしてTiger Woodsのダウンスイング~インパクトを見てみましょう。
出典:GDO http://news.golfdigest.co.jp/tournament/players/swing/tse0000000266.html
写真1~2ではグリップが動いた距離に対するヘッドの移動距離はそれほど差はありません。
しかし3~4ではどうでしょう。グリップは右腰から左腰程度の距離しか動いていません。しかしその間にクラブヘッドはスイング円弧のほぼ1/4も動いています
インパクト直前でグリップはむしろ減速しているように見えます。実際多くのプロはインパクト近辺でグリップが止まった感じで打っていると証言しています。当然この感覚を可能にするのは前に説明した「パワーアングル」をしっかりと保ってスイングすることが条件です。1 プレーンスイングを例に挙げましたが2プレーンスイングでも全く同じことが言えます。
力を抜いてグリップをゆるくしてインパクトでグリップを止めるダウンスイングをしてみて下さい。驚くほどクラブヘッドが走ります。この感覚を経験するとだんだんダウンスイングのスイングスピードのバランスがつかめてきます。ヘッドスピードを上げる要素はスイングスピードではありません!
インパクト・フォロースルー
吉川です。
ダウンスイングの始まりはクラブが最も軽く感じられる方向、つまりクラブシャフトの方向にクラブを「引っ張り」下ろします。決してダウンスイングの始めからクラブを早く振ろうとしてはいけません。クラブシャフトの方向にクラブを引っ張りますが問題はその引っ張る方向です。
1プレーンスイングではグリップが左腿に触るくらいの感覚で体の近くに引き寄せます。決してグリップをボールに向かって振ってはいけません。2 プレーンスイングでもやはりクラブはシャフトの方向に引っ張ります。
2プレーンスイングのトップではグリップは右肩の上、高い位置にありクラブシャフトはアップライトになっています。したがって2プレーンスイングでは1 プレーンスイングよりもっと垂直に引き下ろす感じになります。右足つま先に向かってグリップを引き下ろします。どちらのスイングもグリップはダウンスイングでインナーサークルより外には出ないことが振り遅れないための条件です。
写真はインパクトの例です。上が1プレーンスイング、下が2 プレーンスイングです。ここで注意したいのは右打ちの場合右臀部、左打ちの場合左臀部の位置です。どちらもインパクト時とアドレス時の臀部の位置が前(ボール方向)に動いていません。臀部が前に出るとグリップも外に出ようとするため腕とクラブシャフトの角度を緩めて(鈍角にして)調整します。結果パワーアングルがなくなりインパクトまでにボールに与えるエネルギーが放出されてしまって、ソリッドなコンタクトは望めません。腰と頭の位置関係が保たれている点に注目してください。
出典:http://news.golfdigest.co.jp/tournament/players/swing
フルスイングをするとどうしても臀部が前に出やすくなるので、まずはハーフスイング、3/4スイングでこの位置関係を保つ練習をしてください。これができるようになるとグリップを体に引きつけてダウンスイングすることが簡単になります。ダウンスイングでグリップをボールに向かって振らず、インナーサークルを外れないように引き付ける練習をしてください。
アーリーエクステンション
俗に言う
起き上がった。
ヘッドアップした。
です。
約64%の人がコレに悩まされます。(TPI)
さて、どうやって治すのか?
それは、各々によって変わります。
ひとつだけではないんです。
以前に投稿したブログ
アーリー・エクステンション/オーバー・ザ・トップ
をご覧ください。
ちなみにある解析では、
アドレスでの前傾角は、35°〜45°の場合、インパクトでの前傾角は、30°〜42°とのこと。つまり最低でも3°は前傾角が少なくなるという結果が出ています。
今やどの分野でも解析が進んでいますが、それは、あくまでも検証した結果であると言うこと。疑問があればそれを検証することが、回り道をしない解決への早道なのです。
そしてアーリーエクステンションは、受け入れた方がもっとゴルフを面白くすると思います。
僕は常日頃こんなことを思っています。
アマチュアは悩んでいることが楽しいんだろうな〜
っと思っています。
さて、2022年度からFlight Scope Japan Official Ambassador(オフィシャル アンバサダー)をさせていただいていますが、先日、X3にだけ対応した新機能が追加されました。
先日のブログ
ダウンスイングから正しいインパクトへ、パワーアングルとシャフトのしなりが飛距離の源
で今まで伝えることが難しかったインパクトのことがほぼ全て伝えることができるようになったのです。
そして僕は、さらなるデジタルでの可視化とその人が本来持っているポテンシャルを引き出すことができると確信しています。
コレは、僕が吉川師を師事してきた最終的な答えです。
吉川師と巡り合っていなければ、僕はこのコーチングスタイルになっていなかっただろうし、知恵も使っていなかったと思います。
2023年からは、Kyoji‘sブログで今まで投稿して伝えてきた(吉川師が書き溜めてきた)ことが、全ゴルファーの方が体験できるようになるんです。
見たり聞いたことのあることが、現実に体験できるんです。
適材適所に全ゴルファーを対象にできるんです。
また、ゴルフだけではなく様々なスポーツにも応用か可能なんです。
吉川師の志を受け継いだ僕でしかできないことです。
もうすぐです。
お楽しみに!
以上をもちまして、Kyoji’sブログは終了です。約1年間再編集しながら投稿してきました。まだまだ資料はたくさんあるのですが、その時はまた追加で投稿していきたいと思っています。
僕のアタマにもデジタルデバイスにも残っていますから。