ダウンスイングから正しいインパクトへ、パワーアングルとシャフトのしなりが飛距離の源

Kyoji’s ブログ

今でこそ、最新鋭の測定器で気軽にインパクトでのヘッド挙動を認識できますが、以前は、スローモーションカメラが必須でした。
スロー再生ならスマホでも十分にできる時代です。
時代と共に変わっていくんです。
受け入れましょう!

PGAティーチングプロA級のゴルフレッスン。初心者から100切り・上級者やプロゴルファーまで、レーダー弾道測定器Flight  Scope(フライトスコープ X3)TPI G2(タイトリストパフォーマンス研究所 GOLF レベル2認定)、モーションキャプチャーMATOUS®︎ 、そして新たにビジョントレーニングを使いサクッとおいしいゴルフのつくり方を伝えます。

インパクト

PGA基本ゴルフ教本では、

インパクトはクラブヘッドとボールが当たる瞬間のことですが、インパクトは力を入れるポイントとしてとらえるのではなく、スイングしてクラブを振り抜く途中のボールがある位置だと考えた方が良いでしょう。
ダウンスイングの途中(体重が左にかかりはじめたところ)まで、下半身によって引きおろされたクラブヘッドは、先行していた腰の動きに追いついてスクエアなインパクトを迎えます。

先日のブログ

36の基本動作とプリショットルーティン ゴルフでの基本動作と予備的動作とは?

でのMATOUS®︎での解析

においても判明していることです。

確信のゴルフ

確信のゴルフのスイングコンセプトは、

1プレーンスイング
2プレーンスイング

という、世界中でスイングのベースとなっているスイングカテゴリーです。

これらのスイングカテゴリーは実際のスイング分析の結果から分類され整理されたもので、理論ではなく事実から導き出された分析の結果です。

この2種類のスイングカテゴリーをベースに皆さんのスイングを分析することで、問題点を洗い出し修正方法を見つけスイングを矯正する、というプロセスが提案できます。

確信のゴルフのティーチングでは常に、正しい結果を生じさせる正しい原因をコーチします。

クラブがボールを飛ばすプロセスは力学の法則に厳密に従っています。

確信のゴルフでは、いかに効率よくクラブがボールにエネルギーを伝えられるかをスイングという動きでコーチします。

確信のゴルフのティーチングで一段上の次元のゴルフを手にれてください。

ダウンスイング3

ダウンスイングからインパクトにおいて様々なことが起こっています。

現実なんです。

10年以上も前に僕にも伝えてくれたことです。

それではどうぞ!

正しいインパクト(Solid Contact

吉川です。

ゴルフスイングという動きは、バックスイングの始まりからインパクトまでの1.31.9 秒でボールの運命を決めてしまうものです。

そしてインパクトの1000分の数秒でボールの性格が決まるのです。当然インパクトの瞬間は我々がコントロールすることはできません。インパクトという結果を生むための原因はダウンスイングであり、ダウンスイングを決定づけるのはバックスイングであるわけです。正しいインパクトつまりSolid Contact (ソリッドコンタクト)を生むために最も大切な要素は何か。これまでに説明した通り「力積」を大きくすることです。


 ではどうすれば力積が大きいインパクトになるのか。インパクトから、結果―原因というようにプロセスを逆にたどって見てみましょう。まず力積を大きくするためにはボールに加わる力を大きく、力の働いている時間を長くすることが必要です。

インパクトの瞬間のハイスピード動画を見てください。(以前の動画が削除されている為、吉川師の意向に準じた動画を掲載いたしました)

インパクトからボールは大きくつぶれて(最大. 60%)エネルギーを蓄えた後、形を復元しながらフェースから離れていきます。ボールが形を復元し始める時クラブヘッドがボールの復元スピードより速くボールを押し続けるとどうなるでしょうか。ボールはなかなかフェースから離れることができず(といってもわずか+1000 分の0. 何秒か)、コンタクト時間が伸びます。つまり力積は大きくなるわけです。

ではボールの復元スピードより速くクラブフェースがボールを押し続けるためにはどうすればいいのか。それはインパクト後もヘッドスピードが落ちないということです。インパクト後もヘッドスピードが落ちないようにするにはどうすればいいのか。それはインパクト後もクラブヘッドが加速し続けるスイングをすることです。

ではインパクト後もクラブヘッドが加速し続けるスイングとは。それはクラブのリリースができるだけ遅いタイミングのスイングをすることです。そのためにはパワーアングルがインパクトまで残ったスイングをする、ということになります。パワーアングルが保たれている限りクラブヘッドは加速され続けます。

ではパワーアングルがインパクトまで保たれるスイングをするにはどうすればいいのか。それは今まで説明してきたとおり、「ユルユルのグリップで」「クラブヘッドを放り出さずにクラブシャフト方向に」「1プレーンでは肩、2 プレーンでは腕でクラブを引っ張る」ということになります。

この説明の順を追ってSolid Contactのために必要なダウンスイングの動きを説明していきましょう。

パワーアングル

吉川です。

まず、パワーアングルとは何かを理解しなければなりません。

添付の写真を見てもらうと分かりますが、プロのインパクト前の形には共通点があります。それはインパクト直前まで左腕とクラブシャフトとは一直線にはならず、正面から見ると逆の字形になっているということです。

 

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昔から言われているタメに似ていますが基本的な背景は違います。クラブの進化につれてスイングも変化し、この左腕とクラブシャフトの作る角度がパワーアングルという、ボールを遠くに飛ばすために必要な条件と位置付けられています。こんなにインパクト直前までパワーアングルを保つと振り遅れてボールは右へ飛び出してしまうのでは、と思いますがそうではありません。このメカニズムについては後で「ダウンスイングの方向」と「クラブシャフトのしなり」で解明しましょう。(添付の写真は左が1プレーン、右が2プレーンスイングです。)

「クラブは腕で操作しない」こと、そして「クラブは振らずに引っ張ってダウンスイングする」ことが、実はパワーアングルを作る上でとても重要になります。

「パワーアングルを保ったまま」「ゆるゆるのグリップで」「クラブを引っ張り下ろす」と、ダウンスイング前半ではクラブは腕・肩に引っ張られてグリップ軌道の接線方向に向いたままボールに向かいます。肩はボールに正対するまでは腕を引っ張りますが、その後はターゲット方向とは逆の方向に回り込み始めます。(添付写真の1-2 2-2

これ以後は腕はクラブシャフトをグリップ軌道の接線方向に引っ張ることはできなくなるため、クラブヘッドは軌道の外へと放り出されます。(クラブのリリース)肩が後方へ回転するのでグリップのターゲット方向へのスピードは一瞬遅くなります。そのためクラブヘッドはますます強く早く放り出されることになります。釣竿で重りを遠くに投げる時、竿の先が最も早く走るのはグリップが止まった時です。この動きと同じですね。

ここで1プレーンスイングでは上半身つまり肩が回り続けて腕を引っ張り続けます。したがってインパクトでの左肩の位置はかなり後ろに回り込んでいます。これに比べて2プレーンスイングでは、腕を強く振るためインパクト前後で肩はあまり回転せず、腕が積極的に振り出される形になっています。

パワーアングルが保たれている状態は、クラブのリリースの時のエネルギーが蓄えられていることを示していて、インパクト直後まで腕とクラブが一直線にならないということは、インパクトの直後までクラブヘッドには大きな遠心力が働きヘッドは加速されているということになります。ですからボールがインパクトでクラブヘッドに押されてつぶされその後元の形に戻ろうとしても、クラブヘッドはまだ大きな力でボールをつぶそうとします。結果、ボールがクラブフェースに接触している時間が長くなり、ボールに働く力積が大きくなるのでボールは遠くへ飛ぶことになります。

ゴルフスイングという動き4 力積

プロのスイングは決して早い動きには見えませんが、パワーアングルをしっかり使って効率よくボールを飛ばしていることになります。

さらにダウンスイングでクラブを引っ張る方向がインパクトでのクラブフェースの向く方向に影響をし、それにはシャフトのしなりが大きく関わっているということを次回説明しましょう。

シャフトのしなり

吉川です。

ダウンスイング中に起こるシャフトのしなりについてドライバーを例に説明しましょう。

図1を見てみましょう。ドライバーヘッドの重心は形状を見ても分かるように、シャフトの延長線上にはありません。ダウンスイングで遠心力が働くとヘッドの重心はシャフトの延長線上に来るように力が働きます。結果クラブシャフトはこの力によって下方へしなりインパクトすることになり、パター以外のクラブではこの現象は避けられません。(トーダウン)

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シャフトのしなりにはもう一つの方向があります。図2を見てください。
クラブシャフトを水平にしヘッドを自由に重力に任せるとシャフトの垂直線上に重心が来ます。この状態ではフェースは垂直にはならず少し重心より先に送られた形になります。(フェースアングル)今度は上方からインパクトの状態を見てみると、やはり重心はシャフト延長線上に来ようとしてヘッドを先に送るようにしなろうとします。

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トップオブスイングからインパクトまでの0.2 秒足らずの時間に、シャフトは2方向にしなってかなり複雑な動きをします。ドライバーはその構造上この動きを避けることはできません。ではこの動きをできるだけシンプルにするにはどういうダウンスイングの動きをすればいいのでしょうか。ただ、トーダウンは必ず起こるのでダウンスイング前方へのシャフトのしなりを抑えることはできないか、を考えてみましょう。

 再び図2をよく見てください。シャフトを水平に支えヘッドを重力に任せてクラブを置いてみると、シャフトの支点から垂直に下ろした線上に重心があります。この方向にクラブを振ればシャフト延長線上に重心があるため、シャフトはトーダウン方向にしかしなりません。シャフトがダウンスイングで通る面上を重心が通ればいいわけです。

つまり図3のようにヘッドの重心位置がシャフト延長線上に来るようなトップオブスイングのポジションとして、このままダウンスイングに向かえばいいということになります。

 

d4a0a335-s.jpg実際プロはどういうダウンスイングをしているのでしょうか。図4はタイガー・ウッズのダウンスイング始動時の画像です。ヘッド部分をよく見ると明らかにシャフトが通るプレーンよりフェースが飛び出しシャフト線上に重心が来るように振っています。こうすることでダウンスイングでのシャフトの挙動をシンプルにし、よりスイング効率を上げようとしています。

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余談ですが、トップオブスイングでシャフトのプレーンより上(前方)に重心を出す(つまり「フェースがかぶったような感覚」にする)と、ダウンスイングで重心はシャフト延長線上に戻ろうとするので、シャフトが前方にしなる症状が防げていわゆる「引っ掛け」を防ぐことができます。これは感覚的には全く逆のことなので不思議です。
是非試してみて下さい。アイアンでも全く同じことが起こります。

今では可視化されています。

吉川師がこのブログを投稿していたのが2013年です。

当時ではまだ、動画をメインで説明していました。

しかし今、僕はレーダー弾道測定器 Flight Scope X3(フライト スコープ X3)やMevo+で簡単に説明できてしまいます。

  • 正しいインパクト
  • パワーアングル
  • シャフトのしなり

全てが可視化できてしまいます。
以前にも、このFlight  Scopeを導入して間も無く

自分のスイングが丸裸

とおっしゃてられた方もいましたが、しかし、今では当たり前のことでありダウンスイングからインパクトまでの事実が解明されてしまっています。

たった0.2秒足らずのヘッド挙動を測定してしまうんですから。